
こんにちは、キクです。
本記事は、今朝(2025年8月12日)僕が気になった「最近のIT関連ニュース記事」について、ざっくり整理していきます。
本記事の内容
記事1:NVIDIAがプロ向けグラボ「RTX PRO 2000 Blackwell」「RTX PRO 4000 Blackwell SFF」を発表 2025年後半に発売予定
NVIDIAがプロフェッショナル向け新型グラフィックスカード「RTX PRO 2000 Blackwell」と「RTX PRO 4000 Blackwell SFF」を発表した
いずれも最新アーキテクチャ「Blackwell」を採用し、2025年後半に出荷予定となっている
新製品の概要
コンパクトPCやワークステーション向けに設計されたBlackwell世代のGPU搭載モデル
- 3D設計、デザイン、コンテンツ制作、AI活用作業のパフォーマンス向上を目的
- Dell、HP、Lenovoなどの完成品PCやカード単品販売を予定
- いずれもECC付きGDDR7メモリを搭載し、SFF対応設計
RTX PRO 2000 Blackwell
エントリー向けながらSFFサイズケースにも対応
- ピークAI TOPS:545TOPS
- メモリ:16GB GDDR7(ECC付き)
- 消費電力:70W
- 想定価格:700ドル(約10万3400円)
- 先代比:3D性能最大1.4倍、レンダリング最大1.5倍、LLM推論最大2倍、生成AI画像生成最大4倍
RTX PRO 4000 Blackwell SFF
既存RTX PRO 4000 BlackwellのSFF対応版
- ピークAI TOPS:770TOPS
- メモリ:24GB GDDR7(ECC付き)
- 消費電力:70W
- 想定価格:1500ドル(約22万1700円)
- 先代比:3D性能最大2倍、レンダリング最大3倍、LLM推論最大4倍、生成AI画像生成最大6倍
RTX PRO Serverの2Uモデル追加
サーバ向け製品にも新構成を追加
- RTX PRO 6000 Blackwell Server Edition搭載の2Uラックモデルを発表
- 既存の4U構成と同様、CiscoやHPE、Supermicroなどから提供予定
- 2025年後半に出荷開始予定
まとめ
今回のBlackwell世代GPUは、SFF環境での高性能処理やAI活用をさらに加速させる仕様となっている
エントリーからハイエンドまで揃えた製品展開により、クリエイティブ業務からデータセンター用途まで幅広く対応可能だ
特に2Uサーバモデルの追加は導入ハードルを下げ、AI推論・生成を行う現場の選択肢を広げると考えられる
用語メモ
SFF(Small Form Factor)
省スペース型PCケースの規格で、コンパクトながら拡張性を持たせた設計
ECC(Error Correcting Code)メモリ
メモリエラーを検出・訂正できる高信頼性メモリ
TOPS(Tera Operations Per Second)
AI処理能力を示す指標で、1秒間に1兆回の演算が可能な性能単位
Blackwell
NVIDIAの最新GPUアーキテクチャ
AI推論・生成、グラフィック処理の効率化と性能向上を目的として設計されている
NVIDIAがプロ向けグラボ「RTX PRO 2000 Blackwell」「RTX PRO 4000 Blackwell SFF」を発表 2025年後半に発売予定
記事2:なぜGPT-5で大混乱?無料は最新、有料は旧モデル選択の謎仕様に
OpenAIが次世代モデル「GPT-5」を全ユーザー向けに提供開始した直後、異例の仕様変更を行った
無料ユーザーは最新のGPT-5、有料ユーザーは旧モデルGPT-4oを選択可能という「逆転現象」が話題となっている
経緯
GPT-5発表直後のユーザー反応が戦略変更を招いた
- 8月7日(米国時間)にGPT-5を発表し、全ユーザーへ提供開始
- リリース翌日には有料ユーザー向けにGPT-4oを再び選択可能に変更
- 背景には「#keep4o」ハッシュタグでのSNS上の強い要望があった
GPT-5の評価と課題
高性能だが人間味に欠けるとの声
- GPT-5は幻覚(ハルシネーション)発生率が低下
- 一方で「冷たい」「感情的な相談に不向き」との評価が目立つ
- 筆者は精度面で満足しているものの、事務的な印象を指摘
利用制限と料金体系
フリーミアムモデルは継続
- 無料ユーザーはGPT-5を5時間ごとに10メッセージまで利用可能
- 制限解除には月額20ドル(Plus)または200ドル(Pro)の有料プランが必要
- 有料ユーザーは旧モデルGPT-4oも選択できる仕様に
まとめ
今回のOpenAIの対応は、ユーザー体験が企業戦略を即座に変えうる時代を象徴している
性能の高さだけでは評価が決まらず、利用者が感じる「会話の質」や「親しみやすさ」も重要な判断基準となる
最新技術が必ずしも最良ではないという教訓は、今後のAI開発や提供方針に影響を与える可能性が高い
用語メモ
GPT(Generative Pre-trained Transformer)
大量のテキストで学習した生成AIモデルで、文章生成や会話に対応
幻覚(ハルシネーション)
AIが事実ではない情報をあたかも正しいかのように生成する現象
なぜGPT-5で大混乱?無料は最新、有料は旧モデル選択の謎仕様に
記事3:前澤友作氏「一緒に国産SNS作りませんか?」とXで呼びかけ 掲げた「理想」は5つ、動機は詐欺広告か
実業家の前澤友作氏が、新たな国産SNSの立ち上げをX上で呼びかけた
掲げる理想は5つで、動機には詐欺広告への強い不満がある
呼びかけの概要
情熱とアイデアを持つ起業家候補を募集
- 前澤氏がSNS事業に必要な資金、リソース、影響力を提供
- 応募はGoogleフォームから、締切は8月20日22時59分
- 審査結果は9月3日までにメールで通知
掲げる5つの理想
安心・安全で成長できるSNSを目指す方針
- 全ユーザーが事業主体の株式を保有し、共に成長できるPF
- 表では匿名可だが、裏側では全員の本人確認を実施
- AIを平和的にフル活用
- 詐欺広告や誇大広告を一切許さない
- 誹謗中傷やデマなど法律・規約違反のない健全なPF
立案の背景
外資SNSの詐欺広告放置が動機
- 2023年から自身をかたる詐欺広告問題を指摘
- Meta社に是正を求めるも、日本法人として対応できないとの返答
- 2024年以降も著名人をかたる投資詐欺広告が横行
- Metaの声明に「他責的」と不満を表明
- 詐欺広告を排除できる技術があるにもかかわらず放置する現状を批判
まとめ
今回の呼びかけは、既存SNSの広告運用に対する強い不信感と、日本市場向けの安全で信頼性の高いSNSを構築したいという意志が背景にある
前澤氏の資金力と影響力を活かしたこの試みは、参加者の熱意と実行力次第で実現可能性を高めるだろう
詐欺広告問題に対する具体的な対抗策を備えたSNSが生まれれば、国内外で注目を集める可能性が高い
用語メモ
詐欺広告
虚偽情報や著名人の名をかたり、金銭や個人情報をだまし取る目的の広告
PF(プラットフォーム)
サービスやアプリケーションの基盤となるシステムや環境
前澤友作氏「一緒に国産SNS作りませんか?」とXで呼びかけ 掲げた「理想」は5つ、動機は詐欺広告か
記事4:クラウドでもHDDでもなく「オンプレミス×SSD」を選んだRed Lobsterの理由
米シーフードレストランチェーンのRed Lobsterは、DR(災害復旧)対策強化のため、Pure StorageのSTaaSを採用した
クラウドやHDDも検討したが、最終的にオンプレミス×SSDという構成に統一した
背景と課題
DRの欠如が事業継続リスクに
- 米国とカナダで500店舗以上を展開
- 主要システムはEquinixの2拠点(バージニア州アッシュバーン、テキサス州ダラス)で運用
- 以前はメインDCのデータが別DCに複製されず、障害時に脆弱な状態
- 複数ベンダーのストレージを使用しており、統合と抜本的な見直しが必要だった
選択肢の比較
クラウドとHDDは性能・コスト面で不適合
- クラウド移行案はOPEXが最大6倍に膨らむ可能性
- HDD構成では復旧時間が要件を満たせず却下
- SSD搭載Pure Storageであれば、リアルタイム複製と高速転送が可能
Pure Storage採用の理由
中程度コストで高い可用性と短時間復旧を実現
- 復旧まで1日以上かかるリスクを排除し、最短1時間以内に再開可能
- データセンター間でFlashArrayを用いた複製によりフェイルオーバー対応
- 容量はPB規模、STaaS「Evergreen//One」でコストをOPEXに分散
財務面での工夫
STaaSモデルで初期負担を軽減
- CAPEXのみだと初年度負担が大きくなるため、3年間にコスト分散
- 短時間復旧による減収回避効果を重視し、取締役会でも高評価
まとめ
Red Lobsterは、クラウドの高コストやHDDの性能不足を避け、オンプレミスのSSDストレージでDRを強化した
Pure StorageのSTaaSにより、迅速な復旧と財務負担の最適化を両立
結果として、CIOが「夜に眠れるようになった」と語るほど、事業継続の安心感を得られる構成となった
用語メモ
DR(Disaster Recovery)
災害時にシステムを復旧させるための仕組み
オンプレミス
自社や契約データセンター内にシステムを設置・運用する形態
SSD(Solid State Drive)
高速アクセス可能な半導体ストレージ
STaaS(Storage as a Service)
サブスクリプション型で提供されるストレージサービス
OPEX(Operating Expenditure)
運用経費
CAPEX(Capital Expenditure)
設備投資費用
クラウドでもHDDでもなく「オンプレミス×SSD」を選んだRed Lobsterの理由