【Commvault】増分バックアップと差分バックアップの違い

2019年6月25日

こんばんは、キクです。
本記事では、バックアップの概念でよく耳にする「増分バックアップ」と「差分バックアップ」について書いていこうと思います。

本記事を書こうと思った経緯

まず、最近Commvaultというバックアップサービスに触れる機会があり、その中で「バックアップの種類の中で増分と差分があるけど、違いって何?」となりました。
調べていく中で「そういうことか」と腑に落ちたので、ここで残しておこうと思います。

2つの共通点

ここで、「増分バックアップ」と「差分バックアップ」に加えて、もう1つの登場人物が出てきます
それが「フルバックアップ」です。

「増分バックアップ」も「差分バックアップ」も共に「事前にフルバックアップを取得する」という共通点を持っています。
つまり、どちらをやるにせよフルバックアップが基準になるイメージです。

フルバックアップでは、言葉の通りその時点で所持している全てのデータをバックアップします。

増分バックアップ

上記の通り「フルバックアップ」を基準として、そこからどれだけ増分したかに注目し増加した部分を新たにバックアップを取得します。
しかし、これはフルバックアップの次に取得する際の動きであり、それ以降は「直前のバックアップからの増分」をバックアップとして取得する形になります。
そのため、1回あたりのバックアップ量は比較的少なく、容量も小さく収まります。

差分バックアップ

こちらも「フルバックアップ」の次に取得する場合は、そこからの変化量をバックアップとして取得します。
「増分バックアップ」との違いは、それ以降のバックアップに現れます。

差分バックアップでは、それ以降のバックアップでもフルバックアップを基準としてバックアップを取得する形になります。
1回取得したバックアップ範囲であっても、フルバックアップ以降のデータであれば毎回取得します。

そのため、「増分バックアップ」に比べてバックアップにかかる時間は長く、容量も大きくなります。

特徴の相違

本稿では、増分バックアップと差分バックアップの特徴の相違について簡単に触れていこうと思います。

1. リストア時に違いが出る

上記の通り、増分バックアップは直前のバックアップからの増分をバックアップするので各々のバックアップデータは密接に関係していることになります。
例えば「フル → 増分1 → 増分2 → 増分3・・・」といった風にバックアップを取得した場合、「増分2」部分のバックアップデータが故障したとします。
その場合、それ以降に取得された「増分3・・・ 」はリストアできなくなってしまう可能性があるのです。

差分バックアップの場合、毎回フルバックアップを基準としてバックアップを行うので「フル → 差分1」「フル → 差分2」「フル → 差分3」といった形になります。
※ちなみにフル部分のデータは同じもので、新たに取得しているわけではありません。

増分バックアップとの大きな違いは、「差分」それぞれに依存関係はないと言うことです。
つまり「差分2」のデータがなくなったとしても「差分3」のリストアは可能ということです。
なぜなら、差分バックアップはフルバックアップ以降の差分を取得しているので、「差分3」の中には当然「差分2」のデータも入っているからです。

2. 削除されたファイル/フォルダの扱いの違い

これは、バックアップ取得時には存在したデータを削除した際に次のバックアップ取得時に残るか残らないかと言う違いです。
増分バックアップ:取得済みのバックアップデータ内に削除したファイルが含まれていたとしても、次のバックアップ時にもそのデータは残ります。
それはつまり「バックアップ元」と「バックアップ先」で所持データに違いが出ると言うことです
差分バックアップ:こちらの場合、削除されたデータは次のバックアップ時にバックアップデータからも削除されます

おわりに

いかがだったでしょうか。

これらが、調査してて腑に落ちた内容になります。
バックアップについて知らないことが多すぎますが、今日も1歩成長できたのではないかと思います。

本記事を最後までお読みいただき、ありがとうございました。
ではでは。

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