
こんにちは、キクです。
本記事は、僕が今日(2025年7月15日)の朝時点で気になった「最近のIT関連ニュース記事」について、ざっくり要約して書いていきます。
本記事の内容
- 記事1:「Claude Code」がWindowsに対応 WSL不要で使えるように
- 記事2:LINEヤフー、生成AI活用を義務化「任意の会議は出席せず、AI議事録で把握」など
- 記事3:NECが説く「AIエージェントが特に役立つ“2つの領域”」とは
- 記事4:ハッキング大会でVMwareの脆弱性が露呈 ESXiでは“初の侵害報告”も
- 記事5:Team Group、自己データ破壊機能を備えた産業向けSSD
- 記事6:NTT Com、ゲットワークス、NTTPCの3社が業務提携、AI時代のコンテナ型データセンター構築など目指す
- 記事7:AI推論チップのGroqが欧州データセンター開設 “スピード”でNVIDIAに挑む
- 記事8:ChatGPT一強に変化の兆し? 生成AIの伸び率トップは「Gemini」【日本リサーチセンター調べ】
- 記事9:NSSOLと日鉄テックスエンジ、デジタル製造業領域でのIT/OT統合ソリューションの共同開発を推進
記事1:「Claude Code」がWindowsに対応 WSL不要で使えるように
コーディング支援用AIエージェント「Claude Code」がWindowsにネイティブ対応し、WSLを必要とせずに利用可能となった
Claude CodeがWindowsに対応
これまで非対応だったWindowsにおいて、ネイティブで利用可能に
- バージョン1.0.51から対応
- WSL(Windows Subsystem for Linux)不要
- GitHubの更新ログで判明(7月12日)
必要な環境と導入方法
導入にはNode.jsおよびGit for Windowsが必要
- Claude Codeはnpmからインストール
- 実行にはJavaScript環境(Node.js)を使用
- 詳細なセットアップ手順は公式サイトに記載
Claude Codeとは
Anthropicが提供する自然言語ベースのコーディング支援AI
- 2025年5月に正式提供開始
- macOS、Ubuntu、Debianには当初からネイティブ対応
- テキスト指示でコード作成・編集が可能
まとめ
「Claude Code」のWindows対応により、より多くの開発者が手軽にAIによるコーディング支援を受けられるようになった
WSLの準備が不要となり、Windows環境での導入・運用のハードルが大きく下がった点は、特にWindowsユーザーにとって大きな利点である
「Claude Code」がWindowsに対応 WSL不要で使えるように
記事2:LINEヤフー、生成AI活用を義務化「任意の会議は出席せず、AI議事録で把握」など
LINEヤフーは全従業員に対し、業務での生成AI活用を義務化する新ルールを発表した
生産性を飛躍的に高めるための取り組みである
生成AI活用を全社で義務化
全従業員約1万1000人に対し、AI活用を業務ルールとして明示
- 対象は「調査・検索」「資料作成」「会議」など共通領域
- 今後3年間で生産性を2倍にする方針
具体的な活用ルール
AIを業務に組み込む具体的な方針が示された
- 調査・検索:まずはAIに聞く
- 資料作成:ゼロからの作成は避け、AIで構成・校正
- 会議:議事録はすべてAI作成
- 任意会議には出席せず、AI議事録で内容把握
導入と教育の体制
既に社内ではAI環境が整備されている
- 2025年6月より全従業員に「ChatGPT Enterprise」アカウントを付与
- eラーニング研修と試験を義務付け、合格が利用条件
まとめ
LINEヤフーは、生成AIを“業務の標準装備”として位置付け、全社員に対してその活用をルール化した
業務効率を劇的に改善し、人的リソースを新たな価値創出に振り向けることを目指している
今後の運用と成果が他企業にも影響を与える可能性がある
LINEヤフー、生成AI活用を義務化「任意の会議は出席せず、AI議事録で把握」など
記事3:NECが説く「AIエージェントが特に役立つ“2つの領域”」とは
NECはAIエージェントの活用領域として特に効果が大きい2つの分野を提示し、実践的な支援策として「シナリオ」提供を展開している
AI活用が特に有効な2つの領域
NECが重視するのは「高度な専門業務の自動化」と「安全・安心なAI活用環境」
- それぞれに対し具体的な支援メニューを構築
- AIはDX推進のための手段という立場を明確化
専門業務の自動化:BluStellar Scenario
職人技に依存していた業務を、エージェントで効率化
- 各種業務に応じたエージェントをシナリオ形式で提供
- 例:マーケティング施策立案を支援する「BestMove」
- 単なる代替ではなく、チーム的に伴走するAIとして機能
- セキュリティ業務でも開発〜運用にわたる支援を提供
安全・安心なAI活用の実現:AIガバナンス
高度化するAIに応じてリスク管理が必須となる
- コグニティブ→ジェネレーティブ→エージェンティックAIと進化
- リスクもデータ流出や乗っ取りなど次第に深刻化
- セーフティ(誤動作防止)とセキュリティ(悪意防止)の両面から統制
NECのAIガバナンス対応策
セキュリティからプライバシー、運用統制までを一体で管理。
- LLMのハルシネーション抑止機能を提供
- セキュリティレベルに応じたLLM環境を柔軟に構築
- Ciscoとの協業でコンサル・実装体制を強化予定
コンサルではなく「シナリオ」と呼ぶ理由
NECは支援策を「シナリオ」として提供することにこだわる
- コンサル:ゼロから考えるオーダーメイド型
- シナリオ:あらかじめ用意された解決パターンを柔軟に適用
- スピードとコスト効率を重視した形式
まとめ
NECは、AIエージェントを活用したDX支援において、汎用的で再利用可能な「シナリオ」による提案を通じて、ユーザーの実行力とスピードを後押ししている
安全性と実効性を両立させるAI活用の鍵は、適切な伴走とリスク統制にあると位置付けている
NECが説く「AIエージェントが特に役立つ“2つの領域”」とは
記事4:ハッキング大会でVMwareの脆弱性が露呈 ESXiでは“初の侵害報告”も
VMware製品の安全性が、ハッキングコンテストでの侵害成功や新たな脆弱性報告により、企業ユーザーの間で懸念を呼んでいる
ESXiがPwn2Ownで初めて侵害される
セキュリティコンテストでESXiに対する初の実証的攻撃が成功
- 研究者グエン・ホアン・タック氏がESXiを攻撃
- 単一の「整数オーバーフロー」脆弱性を悪用
- ESXiがPwn2Ownで侵害されたのは史上初
複数の攻撃者がVMware製品を攻略
他のVMware製品にも脆弱性が報告された
- 複数の研究者がESXiの2つの脆弱性を連鎖させて攻撃成功
- VMware Workstationへの攻撃も成功報告あり
Aria Automationの深刻な脆弱性
クラウド運用ツールにもフィッシング由来の深刻なリスク
- CVE-2025-22249により、悪意あるURLで全権限が乗っ取られる
- ベルギーのサイバー機関が緊急のパッチ適用を呼びかけ
- パッチ提供済みだが、代替策のない古いバージョンは危険な状態
Broadcomの方針転換が不安を加速
永久ライセンスユーザーに対するサポート終了通知も重なる
- サポート対象外の環境ではパッチ適用が不透明
- セキュリティリスクに対する対応手段が限られる可能性あり
まとめ
VMware製品に対する脆弱性が次々と明らかになる中、Broadcomのライセンス戦略変更が影響し、ユーザー企業の間で不安が広がっている
とりわけ、ESXiの侵害成功は象徴的な事例であり、今後の対応体制やサポート方針が一層問われる状況となっている
ハッキング大会でVMwareの脆弱性が露呈 ESXiでは“初の侵害報告”も
記事5:Team Group、自己データ破壊機能を備えた産業向けSSD
Team Groupが発表した新SSD「P250Q」シリーズは、万一に備えた“自己破壊機能”を標準搭載し、産業用途での高いセキュリティニーズに応える
自己破壊機能で高セキュリティを実現
物理的な破壊機構を内蔵し、緊急時の情報漏えいを防止する
- 独自の自己データ破壊回路をハードウェア内に実装
- 停電時でも復電後に消去を自動再開する機能あり
- データ消去中の状況が分かるLEDインジケーター付き
高速かつ大容量のスペック
高性能かつ多様なストレージ容量で幅広い用途に対応
- PCIe Gen4接続のM.2 NVMe SSD
- 読み取り最大7000MB/s、書き込み最大5500MB/s
- 容量は256GB/512GB/1TB/2TBの4種を展開
まとめ
P250Qシリーズは、物理的なデータ消去を可能にする自己破壊機構を搭載し、産業用途や高セキュリティ環境に最適なSSDである
高速性と安全性を兼ね備えたこの製品は、機密性の高い現場でのストレージ選定に新たな選択肢を提供する
Team Group、自己データ破壊機能を備えた産業向けSSD
記事6:NTT Com、ゲットワークス、NTTPCの3社が業務提携、AI時代のコンテナ型データセンター構築など目指す
NTTグループとゲットワークスの3社が、AI時代のインフラ強化に向けて業務提携を発表した
コンテナ型データセンターの実現や次世代ネットワーク構築を共同で推進する
業務提携の目的
AI時代に対応した次世代ITプラットフォームの構築を目指す
- コンテナ型データセンター事業の展開
- 低遅延・大容量のネットワークサービス構築
- 高発熱なGPUサーバーに対応した運用基盤の実現
背景と課題
AIの活用に伴うインフラの分散と高性能ネットワークのニーズが高まっている
- AI学習用データの非公開化により、企業ごとの専用基盤が必要
- 都市部集中による電力不足・コスト高の懸念
- AIエージェントの自律的処理に必要な低遅延・大容量通信
「AI-Centric ICTプラットフォーム」構想
3社の強みを活かした共同構想を策定
- NTT Com:70拠点以上のデータセンター運営実績
- ゲットワークス:コンテナ型データセンターの知見
- NTTPC:GPUクラウドやGPUaaSの技術力
今後の取り組み
実際の展開に向けた初期ステップも明らかにされた
- コンテナ型DCの設計・構築・保守・運用体制の構築
- 水冷GPUサーバーの本格展開
- GPUaaSやNaaSによる高性能ネットワーク提供
まとめ
今回の業務提携は、AI活用が進む中でのインフラ課題に応えるものであり、地方分散型DCや次世代ネットワークの整備により、AI時代にふさわしい柔軟かつ強固な基盤づくりを推進する
NTT Com、ゲットワークス、NTTPCの3社が業務提携、AI時代のコンテナ型データセンター構築など目指す
記事7:AI推論チップのGroqが欧州データセンター開設 “スピード”でNVIDIAに挑む
AI推論に特化したチップを手掛けるGroqが、欧州フィンランドにデータセンターを開設した
高速推論処理と経済性を武器に、NVIDIAの牙城に挑む姿勢を鮮明にしている
Groqの技術と特長
独自アーキテクチャ「LPU」で高性能なAI推論処理を実現している
- LPU(Language Processing Unit)を搭載、LLM処理に最適化
- オンチップメモリで高速・低消費電力を実現
- ChatGPTに似たモデルを10倍の速度、10分の1の電力で実行可能
- 13万トークンの長文コンテキストをスムーズに処理
欧州データセンター開設の背景
急成長と顧客要請に応える形で、4週間で欧州進出を実現
- フィンランド・Equinixと提携してDC構築
- 欧州のデータ保管規制(GDPR、EU AI Act)に対応
- 低遅延・即時利用が可能なインフラを提供
- 米国、カナダ、サウジアラビアに続く展開
Groqの成長と資金調達
急成長を背景に世界各地で拠点拡大と資金調達を進めている
- 評価額は28億ドル → 60億ドルへ倍増見込み
- Cisco、Samsung、サウジ政府などが出資
- Hugging Faceの公式推論パートナーにも認定
NVIDIAとの差別化戦略
スピードと経済性で推論市場に特化し、GPU依存を回避
- 内蔵SRAMによりサプライチェーン問題なし
- 14nmプロセス技術で低コスト大量生産が可能
- 高利益率な訓練市場はNVIDIAに任せ、Groqは低利益率な推論市場を担う
競争激化する推論市場
Groq以外にも多数のプレイヤーが市場参入している
- SambaNova、Ampere、Cerebras、Fractileなどが競合
- AWS(Bedrock)、Google(Vertex AI)など大手クラウド勢も展開
- Groqは「開発者フレンドリー」戦略で28万人超が開発コンソールに登録
まとめ
Groqは独自の高速アーキテクチャと柔軟な展開体制を武器に、AI推論市場で急速に存在感を高めている
今後、NVIDIAとの棲み分けと推論分野での市場シェア獲得が鍵となる
AI推論チップのGroqが欧州データセンター開設 “スピード”でNVIDIAに挑む
記事8:ChatGPT一強に変化の兆し? 生成AIの伸び率トップは「Gemini」【日本リサーチセンター調べ】
日本リサーチセンターが2025年6月に実施した調査で、生成AIの利用経験率が過去1年で倍増したことが明らかになった
中でもGoogleの「Gemini」が急伸しており、ChatGPTの独走に変化の兆しが見えている
利用経験率の大幅な上昇
1年間で生成AIを使ったことのある人の割合が大きく伸びた
- 2024年6月:15.6% → 2025年6月:30.3%(約2倍に増加)
- 特に若年層での利用拡大が顕著
サービス別の利用状況
ChatGPTが最多だが、成長率ではGeminiがトップとなった
- ChatGPT:利用率20.9%、伸びは+0.1ptと横ばい
- Gemini:3.2% → 14.0%と急成長
- Copilot:7.4%、微増にとどまる
年代・性別ごとの傾向
若年層や一部世代で利用率が急上昇している
- 20代:33.0% → 42.0%に増加(直近3カ月)
- 男性の方が女性より利用率が高い傾向
- 増加幅が大きいのは:男性30代、女性20代・50代(+12pt前後)
主な利用目的と用途
検索補助やアイデア出しなど、実用的な使い方が多い
- 情報収集・検索・要約:55.5%
- アイデア出し:32.8%
- メール・文書作成:24.0%
- 雑談や相談(対話型AIとの会話):23.6%
まとめ
生成AIの普及は加速しており、特にGeminiの急成長が目立つ
ChatGPTの優位は続くものの、今後は複数サービスが併存する時代へと移行していく可能性がある
ChatGPT一強に変化の兆し? 生成AIの伸び率トップは「Gemini」【日本リサーチセンター調べ】
記事9:NSSOLと日鉄テックスエンジ、デジタル製造業領域でのIT/OT統合ソリューションの共同開発を推進
NSSOLと日鉄テックスエンジが、製造業のDXニーズに応えるため、ITとOTを融合した統合ソリューションの共同開発を本格化させる
業務提携の背景と目的
両社の強みを組み合わせ、製造業の課題に対応する
- NSSOL:基幹・生産管理システムに強み
- 日鉄テックスエンジ:制御技術と製造現場ノウハウ
- 日本製鉄での実績あるユースケースを活用
重点領域① 最適保全支援
CBM(状態基準保全)への移行を支援する新システムを開発する
- IoTで収集した設備稼働データと保全記録を連携
- メーカー推奨ではなく実使用状況に基づいた保全を実現
- オーバーメンテナンス抑制や操業停止リスク低減を目指す
重点領域② 設備故障予知の強化
両社の分析モデルを融合し、予知保全力を高める
- 既存の予知保全システムを連携・強化
- 大規模IoTデータへの対応力を向上
- 対象設備の拡大と導入促進を目指す
重点領域③ 生産計画・実行の最適化
両社の知見を共有・標準化し、柔軟な対応力を強化する
- 各種業務領域における最適化プロジェクトの成果をプール
- 生成AIの活用、開発環境の共用化、研修ツールの統一
- 多様化する顧客要望に迅速に応える体制を構築
まとめ
NSSOLと日鉄テックスエンジは、設備保全から生産最適化までをカバーするIT/OT統合ソリューションの強化により、製造業のDX支援を加速させる方針である
NSSOLと日鉄テックスエンジ、デジタル製造業領域でのIT/OT統合ソリューションの共同開発を推進