
こんにちは、キクです。
本記事は、僕が今日(2025年7月25日)の朝時点で気になった「最近のIT関連ニュース記事」について、ざっくり整理していきます。
本記事の内容
- 記事1:レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ、「イノベーション」「品質への探求」など3点で日本での事業成長を図る
- 記事2:デル・テクノロジーズ、ソフトウェア開発向けAIアシスタント「Dell AI Code Assistant」を日本で提供開始
- 記事3:ChatGPTとManusのAIエージェント比較で見えた、記憶・学習能力の重要性
- 記事4:ChatGPT、Gemini…生成AIで最も信用できるのはどれ?AI要約が見せるそれぞれの違い、私たちが使いこなすために必要なこと
- 記事5:AI処理を行うメモリー 「アナログ」技術で電力1000分の1に
- 記事6:SmartNews、生成AIで複数記事を要約する「スマニューAIまとめ」提供 国内ニュースアプリで初 多角的な視点で迅速に把握可
記事1:レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ、「イノベーション」「品質への探求」など3点で日本での事業成長を図る
日本法人のトップが交代し、レノボ・エンタープライズ・ソリューションズが新たな日本戦略を打ち出した
今後の成長に向けて「イノベーション」「品質への探求」「サービスと統合された製品」の3軸での取り組みを強調している
日本市場への姿勢
レノボは日本を成長余地のある市場と捉え、課題解決を起点に事業強化を進める
- グローバルでは高成長を遂げる一方、日本では価値が伝わりきっていないと認識
- まずはエンタープライズAI領域から強みを浸透させる方針
- 中堅中小企業市場にもパートナーと連携してアプローチ
- 日本から本社へのフィードバック体制の強化を図る
ハイブリッドAI戦略の展開
AI技術が広がる中、レノボは独自のハイブリッド戦略を推進している
- Personal AI、Enterprise AI、Public AIを組み合わせたHybrid AIを提唱
- スマホからサーバーまで一貫した製品群とエコシステムを持つ強みを強調
- 今後も各領域でAIとの統合提案を進める意向
イノベーション:水冷サーバーなど
革新的技術として水冷サーバーを核に据え、日本市場での価値訴求を図る
- Neptuneテクノロジーを活用した第6世代水冷サーバーを展開
- 水道水(真水)を利用できる
- 冷却ファン不要で最大40%の消費電力削減を実現
- 中小企業向けにはTruScaleによる消費型サービスも併用
- オンプレミス回帰やハイブリッド環境での利用が増加
品質への探求:米沢事業場の役割
製品の信頼性確保のため、日本国内での検査体制を強化している
- サーバーの品質検査を山形県の米沢事業場で実施
- エージング試験やキッティング、ラッキングまでを対応
- 高品質を重視する日本企業の要望に対応
- 例外的に直送となるケースも存在
サービス統合:価値提供型アプローチ
単なる製品販売でなく、顧客の課題解決を重視する方針を強調している
- モノではなく「価値」を提供することを重視
- SSGによるプロフェッショナルサービスを通じて課題を抽出
- グループ全体の知見「Lenovo Powers Lenovo」も活用
- IT部門同士の対話で技術だけでなく運用課題も共有可能
まとめ
レノボ・エンタープライズ・ソリューションズは、日本市場での存在感を高めるため、イノベーション・品質・サービスの3本柱で成長戦略を展開している
AIやサステナビリティへの対応を軸に、日本独自の価値観を尊重した取り組みを進めており、今後の展開が注目される
用語メモ
ISG
Infrastructure Solutions Group
レノボグループ内でサーバーやストレージを扱う部門
Neptuneテクノロジー
レノボが展開する液冷冷却技術
TruScale
レノボが提供する消費型ITサービスモデル
ThinkEdge
現場環境向けの小型サーバーシリーズ
Lenovo Powers Lenovo
レノボ社内でのAI/IT実践事例を顧客提案に活用する取り組み
レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ、「イノベーション」「品質への探求」など3点で日本での事業成長を図る
記事2:デル・テクノロジーズ、ソフトウェア開発向けAIアシスタント「Dell AI Code Assistant」を日本で提供開始
ソフトウェア開発における生産性と安全性の向上を目的に、デル・テクノロジーズが日本市場でAIコード生成支援ソリューション「Dell AI Code Assistant」の提供を開始した
Dell AI Code Assistantの概要
オンプレミス環境で動作するエンタープライズ向けのAI支援ツールとして提供される
- Dell AI FactoryとNVIDIA GPUによるインフラを活用
- Tabnine Enterpriseをベースとした国内初のAIコード生成プラットフォーム
- 柔軟性とデータプライバシーを重視した設計
高い安全性とコスト管理
クラウドに依存せず、知的財産や機密情報の保護を可能にしている
- LLMをローカル環境に統合しクラウドAPI依存を最小限に
- 完全オンプレミスによりIP漏えいリスクを大幅に削減
- 医療・金融などエアギャップ環境でも利用可能
AIエージェントによる包括的支援
開発工程全体をカバーするAIエージェントにより、作業の効率化を実現する
- 企業のコーディング規約に準拠したコード生成と検証が可能
- 自然言語や設計仕様からの準拠コード自動生成
- 高速デバッグ機能により問題の迅速な特定を支援
- テストケースやドキュメント作成もAIが補助
- 自社コードベースに合わせたプラットフォーム調整が可能
開発者の生産性と信頼性を両立
業務スピードの向上とコンプライアンス維持を両立できる環境を提供する
- 開発者は高精度かつ迅速に開発作業を進行可能
- コンプライアンスやセキュリティを犠牲にせずに作業できる
- 安心してイノベーションを推進できる体制を整備
まとめ
Dell AI Code Assistantは、オンプレミスでの高度な安全性とカスタマイズ性を兼ね備えたAI開発支援ソリューションである
Tabnineを活用し、開発ライフサイクル全体の自動化と品質向上を目指しており、大規模なエンタープライズ環境にも対応可能な柔軟性を持つ
用語メモ
Dell AI Factory
デルが提供するAI向けインフラソリューション群
Tabnine
AIによるコード補完ツール(日本国内では初導入)
エアギャップ環境
外部ネットワークから完全に隔離されたセキュアな運用環境
デル・テクノロジーズ、ソフトウェア開発向けAIアシスタント「Dell AI Code Assistant」を日本で提供開始
記事3:ChatGPTとManusのAIエージェント比較で見えた、記憶・学習能力の重要性
AIエージェント市場では、ChatGPTとManusの違いが注目されている
特に記憶と学習能力の差が、ユーザーとの関係性や用途に大きく影響している
ChatGPTとManusの設計思想の違い
両者はAIエージェントとして異なる方向性を持って進化している
- ChatGPTは「対話型AI」から進化した設計
- Manusは「自律型AIエージェント」として設計されている
- 日本ではChatGPT=賢い会話相手、Manus=デジタル秘書と認識されている
記憶と学習のアプローチ
ユーザー情報の取り扱いや継続性に大きな違いがある
- ChatGPTは操作前にユーザーの許可を求める設計
- Manusは過去の作業や好みを記憶し、タスク遂行を最適化
- ManusはPCを閉じた後もクラウドで処理を継続できる
得意分野と用途の違い
ビジネス利用時には、それぞれの性質に応じた選択が求められる
- ChatGPTは文書作成、API連携、コード生成などのスポット対応に強み
- Manusは継続的な業務支援やパーソナライズに強み
- Manusはタスク実行の比較サンプルをXで公開し、優位性をアピール
今後の棲み分けと展望
利用シーンによって役割が明確化していくと考えられる
- ChatGPT:即時対応や高精度な成果が求められる業務向け
- Manus:継続的な改善や習熟を活かした業務支援向け
- AIエージェントの発展により、働き方そのものが変わる可能性がある
まとめ
ChatGPTとManusは、AIエージェントとして異なる進化を遂げており、特に記憶や学習能力の面で明確な差がある
ChatGPTは即応性と高品質な出力で強みを発揮し、Manusは自律的かつ継続的なサポートで存在感を示している
今後は用途ごとの適材適所が進み、AIとの関係性がさらに多様化していくと考えられる
用語メモ
ChatGPTエージェント
OpenAIが提供する多機能AIアシスタントモード
Manus
日本発のAIエージェントスタートアップ
自律型タスク処理を特徴とする
ChatGPTとManusのAIエージェント比較で見えた、記憶・学習能力の重要性
記事4:ChatGPT、Gemini…生成AIで最も信用できるのはどれ?AI要約が見せるそれぞれの違い、私たちが使いこなすために必要なこと
生成AIの活用が広がる中で、各サービスの回答の違いや評価に注目が集まっている
AIを使いこなすためには、私たち自身のリテラシーも問われている
生成AIの得手・不得手の傾向
生成AIの不得意な分野として筆者が挙げたのは以下の3点
- 物理法則や自然法則に基づく推論や予測
- 情報の根拠提示(存在しない文献を提示する等)
- ひらめきやとんちを要する問題への対応
モデルごとの要約の違い
異なる生成AIに同一質問を投げたところ、出力結果の印象に差異があった
- Geminiは「安全と結論付けられている」と断定
- DeepSeekは「賛否が分かれる」と中立的な表現
- Copilotは情報量が少なく信頼性が低く評価された
- ChatGPTは全般に高評価を得た
AI名の表示と信用度の関係
同じ内容でもAIの名前が表示されるかどうかで評価が変化
- DeepSeekは名前を隠した方が信用度が上がった
- 中国企業製という先入観が評価に影響した可能性がある
- ChatGPTは名前の有無に関わらず比較的安定した評価だった
人間とAIの評価の違い
人間とAIが他のAI要約を評価した結果にも傾向が見られた
- Copilotは文字数の少なさから人間にもAIにも低評価
- ChatGPTは一貫して高評価
- GeminiやDeepSeekは自分自身への評価が高い傾向があった
使いこなすために必要な視点
生成AIの出力はユーザーの問い方にも影響される
- 質問の表現や構成で回答が変わる可能性がある
- AIの精度は問いかける人間の能力に依存する面もある
- AIに期待するには、自らのリテラシーを高める必要がある
まとめ
生成AIの進化により、私たちの情報取得や判断にも新たな視点が求められている
各AIサービスの特性や違いを理解し、適切に活用する力が今後ますます重要になる
用語メモ
Gemini
Googleの生成AIサービス
DeepSeek
中国企業が開発する生成AI
Copilot
MicrosoftのAIアシスタント(主に開発支援向け)
CRT-2
認知反射テスト(直感的誤答を誘う設問で構成)
認知バイアス
人間の思考における無意識の偏り
確証バイアス
自分の仮説に有利な情報だけを重視する傾向
ChatGPT、Gemini…生成AIで最も信用できるのはどれ?AI要約が見せるそれぞれの違い、私たちが使いこなすために必要なこと
記事5:AI処理を行うメモリー 「アナログ」技術で電力1000分の1に
AI処理の消費電力を劇的に下げる新技術が登場しつつある
フローディアが開発を進める「Computing in Memory(CiM)」は、アナログ処理により従来比1000分の1の省電力を実現する可能性を秘めている
CiMとは何か
AI処理をメモリー内で完結させる技術で、データ移動が不要なため消費電力を大幅に削減できる
- 電圧と係数の積を電流として合算し、行列演算をアナログ的に実行する
- 不揮発性のSONOS型メモリーをベースに開発されている
フローディアの開発背景
フローディアは日立やルネサス出身の技術者によって2011年に創業された
- 自動車業界向けのメモリーIPで実績を積んできた
- CiMの開発には9年を費やしており、競合優位性が高いと自負している
実用化に向けた動き
試作チップの評価を進め、すでに20社とコンタクトを取っている
- 16個のCiMを搭載した「FP CiM」はエッジAI向け
- ドローンや産業機器での利用を想定している
データセンター向けの展望
3次元積層型「3D CiM」の構想で高性能・省電力を両立する
- 256層をTSVで接続し、GPT-4クラスの処理を手のひらサイズで実現
- 2029年の実用化を目指す
注目される市場価値
省電力性能が注目され、ユニコーン企業になる可能性もある
- ベンチャーキャピタルからも高評価
- デジタル回路中心の業界に大きなインパクトを与える可能性がある
まとめ
フローディアのCiM技術は、メモリー上でアナログ処理を行うことでAI演算の電力消費を劇的に抑える革新的技術である
今後はエッジデバイスからデータセンターまで幅広い領域での応用が期待されており、日本発の省電力AI技術として注目を集めている
用語メモ
CiM(Computing in Memory)
演算処理をメモリー上で直接行う手法
SONOS型メモリー
Silicon-Oxide-Nitride-Oxide-Silicon構造の不揮発性メモリー
TSV(Through Silicon Via)
シリコン貫通電極、3D積層チップを接続する技術
GPT-4
OpenAIが開発した大規模言語モデル
エッジAI
クラウドではなく端末側でAI処理を行う手法
ユニコーン企業
評価額が10億ドル以上の未上場スタートアップ企業
AI処理を行うメモリー 「アナログ」技術で電力1000分の1に
記事6:SmartNews、生成AIで複数記事を要約する「スマニューAIまとめ」提供 国内ニュースアプリで初 多角的な視点で迅速に把握可
ニュースを効率的に把握する新たな手段として、SmartNewsが生成AIを活用した要約機能「スマニューAIまとめ」を提供開始した
多様な記事を一つにまとめ、短時間で全体像を掴める点が注目されている
スマニューAIまとめとは
複数メディアの記事をAIが個別に要約し、テーマごとにまとめて提示する新機能
- 国内ニュースアプリで初の試み
- 全国紙やキー局など53メディアが対象
- ユーザーは一つの記事で多角的な視点を得られる
導入の背景と狙い
情報過多や偽情報の問題に対応し、信頼できる情報の整理提供を目指す
- 情報量の増加により「知るべき情報」の選別が困難に
- 生成AIの要約能力を活用し、理解を支援
- 短時間で信頼性の高い情報を把握可能に
機能の特徴と使い方
出来事・背景・展望の3視点で要点を提示し、出典元記事にもリンク
- 各要約には出典メディア名を明示
- 元記事へはワンタップでアクセス可能
- 要約文はAIの学習には使用されない
- アプリ上部の専用ブロックから利用できる
今後の展望とキャラクター導入
「スマニューAI」体験の一環として、今後もAI活用を拡充予定
- ナビゲーター役の新キャラクター「マーキュリーさん」が登場
- AI関連機能をマーケティング面でも強化
- 継続的な機能アップデートを予定
スマートニュースの歩みと方針
創業以来のミッションを基に、国内最大級のニュースアプリとして進化
- 「良質な情報を必要な人へ届ける」が企業ミッション
- 2023年からはサブスク型「SmartNews+」も開始
- 今後も報道の質と多様性を重視
まとめ
SmartNewsが導入した「スマニューAIまとめ」は、生成AIによる記事要約機能で、ニュースの理解を迅速かつ多面的に支援する
情報が溢れる現代において、信頼性と効率性を両立する新しいニュース体験として、今後の展開に期待が集まる
用語メモ
スマニューAIまとめ
SmartNewsが提供するAI要約機能、複数記事の統合要約を実施
SmartNews+
有料サブスクリプション型の新サービス(2023年〜)
SmartNews、生成AIで複数記事を要約する「スマニューAIまとめ」提供 国内ニュースアプリで初 多角的な視点で迅速に把握可