
こんにちは、キクです。
本記事は、今朝(2025年8月5日)僕が気になった「最近のIT関連ニュース記事」について、ざっくり整理していきます。
本記事の内容
記事1:NTT東西、最大10Gbpsの回線に対応するマネージドVPNサービス「フレッツ・VPN アドバンス」を発表
NTT東西が、最大10Gbps回線に対応するマネージドVPNサービス「フレッツ・VPN アドバンス」を発表した
高速・高信頼な法人向け通信を支える新サービスとして注目されている
サービス概要と対応エリア
全国対応で、NTT東西の高速光アクセスサービスを利用可能
- 「フレッツ 光ネクスト」「フレッツ 光クロス」「フレッツ 光クロス Biz」に対応
- 光コラボレーション事業者の提供するコラボ光も対象
- 最大10Gbpsの回線に標準対応
通信品質と特徴機能
高信頼性と通信最適化機能を備えたマネージドVPNを提供
- 「フレッツ 光クロス Biz」では10Mbpsの帯域確保と99.99%のSLAに対応
- 閉域網経由でのインターネット接続も可能
- Web会議やクラウドへの直接接続を許容する「インターネットブレイクアウト機能」を搭載
提供開始時期と料金
エリアごとに異なる料金体系と開始時期が設定されている
- NTT東日本:2026年2月開始予定、月額8800円、保守オプションは+1100円
- NTT西日本:2025年11月17日開始、月額7150円(スタンダード)、8800円(セキュアプラン)
- セキュアインターネット接続プランは2026年2月提供開始
まとめ
フレッツ・VPN アドバンスは、従来の閉域網の信頼性を維持しつつ、柔軟なインターネット接続を可能にする次世代型マネージドVPNである
中小から大企業まで、安定した高速通信を求める多様なニーズに応える設計がなされている
用語メモ
CPE(Customer Premises Equipment)
顧客拠点に設置される専用機器
SLA(Service Level Agreement)
サービス品質を保証する契約指標
インターネットブレイクアウト
通信を中央拠点経由にせず、各拠点から直接インターネットへ出す方式
コラボ光
光コラボレーション事業者がNTTの回線を利用して提供する光インターネットサービス
NTT東西、最大10Gbpsの回線に対応するマネージドVPNサービス「フレッツ・VPN アドバンス」を発表
記事2:「Firefox」アドオン開発者を狙うフィッシングメールが横行 ~Mozillaが注意喚起
Mozillaは、FirefoxやThunderbirdのアドオン開発者を狙ったフィッシングメールの増加を受け、公式ブログで注意喚起を行った
開発者アカウントの保護が重要視されている
確認されたフィッシング手口
開発者アカウントの更新を装うフィッシングメールが出回っている
- 件名例:「our Mozilla Add-ons account requires an update…」
- AMO(addons.mozilla.org)開発者機能へのアクセス継続を促す内容
- 公式を装って認証情報を盗み取る目的と見られる
Mozillaが推奨する対策
利用者が被害に遭わないための具体的な対処法が提示された
- メール内リンクはクリックしない
- 送信元が公式ドメインであることを確認(mozilla.orgなど)
- SPF、DKIM、DMARCによるメール認証をチェック
- リンク先がmozilla.org/firefox.comか事前確認する
- 公式サイト以外で認証情報を入力しない
まとめ
開発者アカウントを標的としたフィッシングは、アドオンの安全性にも直結する問題である
Mozillaが提示する基本的なセキュリティ対策を徹底し、なりすましメールに対する警戒を強めることが重要だ
用語メモ
AMO
FirefoxやThunderbirdの拡張機能配信プラットフォーム
SPF(Sender Policy Framework)
送信元ドメインの正当性を検証する仕組み
DKIM(DomainKeys Identified Mail)
送信者ドメインの認証と改ざん検知を行う技術
DMARC(Domain-based Message Authentication, Reporting and Conformance)
SPFやDKIMと連携し、なりすましメール対策を強化する技術
「Firefox」アドオン開発者を狙うフィッシングメールが横行 ~Mozillaが注意喚起
記事3:Google、同時に多くのアイデアを考えられる「Gemini 2.5 Deep Think」
Googleは、高度な並列思考技術を備えたAIモデル「Gemini 2.5 Deep Think」の提供を開始した
創造力と推論能力を融合させた次世代モデルとして注目されている
Gemini 2.5 Deep Thinkの特徴
並列思考により多様なアイデアを同時に生成・検討できる
- 複数のアイデアを同時に出し、組み合わせ・修正して最適解を導出
- 反復的な開発や科学的発見、コーディング用途で活用可能
- 日常的な使いやすさにも最適化されている
性能と改良点
競技レベルの思考性能を持ちつつ、実用性も高められている
- 2025年国際数学オリンピック金メダル相当の性能がベース
- Google I/O発表版から大幅に改良
- ユーザー向けに使いやすく最適化
ベンチマークでの実績
複数の評価指標で競合を上回る高評価を記録
- LiveCodeBench V6(競技コーディング)で高得点
- Humanity’s Last Exam(知識・推論評価)でも優位性を確認
- 科学・知識・論理の複合能力で強みを発揮
まとめ
Gemini 2.5 Deep Thinkは、複雑な問題解決に対応できる柔軟性と創造力を兼ね備えたAIである
多角的な思考を可能にする並列アプローチにより、幅広い分野での応用が期待される
用語メモ
並列思考
複数の選択肢やアイデアを同時に展開・評価する思考方法
Google I/O
Googleが毎年開催する開発者向けイベント
LiveCodeBench
競技プログラミングの性能を測定するベンチマーク
Humanity’s Last Exam
広範な知識や論理的推論力を評価するAI性能ベンチマーク
Google、同時に多くのアイデアを考えられる「Gemini 2.5 Deep Think」
記事4:10ギガの超高速ネット回線契約でも“激遅”! 見落としがちな3つの落とし穴とは?
10ギガ回線を契約したのに「遅い」と感じる原因は、屋内機器の非対応による“ボトルネック”にあることが多い
筆者が直面した具体的な課題とその解決策が紹介されている
原因1:スイッチングハブ・LANケーブルの非対応
室内の既存設備が10ギガに対応していないケースが多い
- 中古マンションでは1ギガ対応のスイッチングハブが残っていることが多い
- 壁裏のLANケーブルも古い「CAT.5e」など10ギガ非対応の場合がある
- 筆者はリビングまでLANケーブルを新設、工事費は約7万円
原因2:Wi-Fiルーターが10ギガ非対応
Wi-Fiルーターの規格が古く、速度のボトルネックになる
- 筆者のWi-Fiルーターは10ギガ非対応で買い替えが必要だった
- Wi-Fi 6対応の「WXR-6000AX12P」を約3万円で導入
- LANポートが10ギガ対応かも購入時に要確認
- Wi-Fi速度は2.5Gbpsまで向上
原因3:パソコンのLAN端子が1ギガまでしか対応していない
パソコン側のLAN性能が通信速度の上限になることも
- 古いPCは1ギガ、最新でも2.5ギガまでが一般的
- 筆者はTP-Link製の10ギガ対応LANカード(TX401)を導入
- 実測で有線LAN速度が2.6Gbpsに向上
- ノートPCなどではUSB接続型の2.5ギガ対応アダプターも選択肢
まとめ
10ギガ回線を導入しても、スイッチングハブやLANケーブル、Wi-Fiルーター、端末側の対応状況が整っていなければ性能は発揮されない
筆者の事例では13万円以上の投資によりようやく本来の速度を体感できたが、構成機器全体の見直しが重要とされていた
用語メモ
フレッツ 光クロス
NTTが提供する最大10Gbpsの超高速光回線サービス
ONU
光回線終端装置
回線信号を宅内機器に接続可能な形に変換する機器
スイッチングハブ
ネットワーク上で複数の機器を接続する装置
Wi-Fi 6/6E/7
無線LANの世代規格
数字が大きいほど高速・高性能
LANカード
パソコンに取り付けるネットワーク拡張用のインターフェースカード
10ギガの超高速ネット回線契約でも“激遅”! 見落としがちな3つの落とし穴とは?
記事5:ここにきてLLMに“新たなリスク”判明か? 米Anthropicが指摘する「潜在学習」とは何か
生成AIの発展が加速する中、米Anthropicが発表した「潜在学習(Subliminal Learning)」が新たなリスクとして注目されている
AIモデル間での“見えない”性質の伝達が、従来の安全管理の前提を覆す可能性がある
潜在学習とは何か
教師モデルの特性が、生徒モデルに“明示されていない形”で受け継がれる現象
- 教師モデルが生成したデータに含まれる「隠れた信号」が、生徒モデルに行動特性を伝達
- フクロウ好みや有害行動など、表面的に除去された特性も学習されていた
- データ形式や内容に関係なく、数字列やコードでも伝達が確認された
なぜ新たなリスクとされるのか
外見上問題のないデータでも、有害な性質が混入する危険があるため
- データから特性に関する語句を削除しても、特性の模倣は発生
- 従来の検査手法ではこの伝達を検知できない
- 異なるベースモデル同士では伝達が起きない点も確認された
企業にとっての影響と注意点
LLM導入における安全対策の見直しが必要とされている
- 外部生成のデータセット使用時に“隠れた汚染”のリスクあり
- 差別的対応や偏った判断基準を無意識に学習する恐れ
- 出所の管理、異なるモデルの併用、多層防御が推奨される
対策と今後の姿勢
「完全に安全なデータはない」という前提に立った設計が求められる
- 性格テストのような継続的な行動評価が重要
- 複数の監視とチェック体制を組み合わせた多層的対策が必要
- LLMの本質理解を深め、過度な楽観・悲観に陥らず冷静な判断を
まとめ
潜在学習は、AIモデル開発における透明性と安全性に新たな課題を突き付けている
外見上無害なデータが見えない影響を及ぼす可能性がある今、企業はより深い理解と慎重な運用姿勢が求められている
用語メモ
潜在学習(Subliminal Learning)
明示的に記載されていない特性が、他モデルに伝達される学習現象
教師モデル/生徒モデル
先に学習済みのモデルと、それに倣って学習する新規モデル
知識蒸留(Knowledge Distillation)
教師モデルの知識を効率的に生徒モデルへ転移させる技術
ミスアラインメント
AIの行動が人間の意図と食い違うリスク
シカファンシー
ユーザーに迎合的すぎるAIの回答傾向
ここにきてLLMに“新たなリスク”判明か? 米Anthropicが指摘する「潜在学習」とは何か
記事6:ランサムウェアにサーバ障害、VMware費用増――Veeamユーザーはどう対処した?
サーバ障害やランサムウェア、VMwareの費用高騰などに直面する中、Veeamユーザー企業はバックアップ・災害復旧(DR)体制の見直しを進めている
年次イベント「VeeamON」では複数の実践事例が共有された
MLB球団のDR対策
ロサンゼルス・エンゼルスは、重要イベントに備えてレプリカサーバを用意した
- ドラフト会議直前の不安定なサーバ状態に対応
- Datapriseと連携し、Veeamを活用した予備サーバ体制を構築
- レプリカサーバで即時復旧可能な環境を準備し、DRテストも実施
- 旧来のSRMは扱いにくく、移行の決定打は水害リスクだった
教育機関のランサムウェア対応
メアリーズビル学区は、被害を最小限に抑えた復旧を実現した
- 2024年にBlackSuitによる攻撃を受けてネット接続が不能に
- 多層防御(Duo、Carbon Black、不変ストレージなど)を導入済み
- VeeamとObject Firstの不変ストレージが復旧の要に
- 1日休校のみで主要システムを復旧、身代金支払いは回避
VMwareからの移行事例
VMwareのライセンス改定を受け、仮想化基盤の移行が進んでいる
- Vulcan MaterialsはHyper-Vへ1400台のVMを移行
- ライセンス価格が250%超の値上げになり、移行を決断
- インフラ状況の事前確認が成功の鍵と担当者が指摘
今後の仮想化基盤評価
Nutanixなどの代替基盤も検討されているが、運用条件に課題あり
- エンゼルスではNutanixを試用したが、既存SANとの相性で断念
- MLB全体では脱VMwareの検討が進むが、共通方針にはなっていない
- MLB経由のライセンス購入により価格メリットを得るケースもあり
まとめ
企業や組織は、災害や攻撃を“想定外”とせず、現実的なリスクとして捉える必要がある
Veeamを活用した実例からも、事前の備えと継続的なDR体制の見直しが、迅速な復旧と被害軽減の鍵であることが明らかである
用語メモ
Veeam Backup & Replication
仮想・物理・クラウド環境対応のバックアップ・復旧ソフト
DR(Disaster Recovery)
災害時に業務を継続するための復旧計画
SRM(Site Recovery Manager)
VMwareが提供する災害復旧ソリューション
不変ストレージ
書き換え不可能な構造を持つストレージで、ランサムウェア対策に有効
Hyper-V
Microsoftの仮想化プラットフォーム
Nutanix
HCI(ハイパーコンバージドインフラ)を提供する企業
ランサムウェアにサーバ障害、VMware費用増――Veeamユーザーはどう対処した?